NPOみなとしほがま

「海、 みなとから塩竈を元気に」を合言葉に、塩竈学の参加者や、塩竈の歴史に興味のある人々が集まり、塩竈の歴史や文化を発掘し、広く市民等への普及を図り、郷土への愛着心を育み、活気あるまちづくりめざすことを目的にスタートしたNPO法人みなとしほがま。メンバーの高橋幸三郎さんにお話を伺った。

古文書の調査研究から、市民への啓蒙活動まで

亀井邸NPOみなとしほがまは、2004年3月に設立され、塩竈の歴史や文化に関する6つの部会を造り活動している。現在、亀井邸の案内人を務める同団体の高橋幸三郎さんはNPOみなとしほがまのなりたちについてこう語ってくれた。

「私はもともと、塩竈市の事業だった〝塩竈学問所講座〟を受講していて、その時の講師であった斎藤善之先生に誘われて、NPOみなとしほがまの設立に参加しました。NPOみなとしほがまには、いろんな部会があり、中でも古文書部会が一番初めに立ちあがりました。古文書部会は、このNPOの中心部会で、地元の古文書を中心に調査研究を通して、塩竈の埋もれた歴史、文化を発掘。

新たな資源を歴史サイン整備やリーフレットを作成・配布して啓蒙活動の実施や観光ルートの開拓を行っています」

勝畫楼や亀井邸など歴史ある建物を活動の舞台に

法蓮寺の向拝その次に、塩竈にある歴史的建造物を保存活用しようという声があがると、さっそく歴史的建造物保存活用部会も立ち上げた。「塩竈神社別当『法連寺』の旧書院であり、明治期以降料亭としても利用された 『勝画楼』の環境整備や、東北一の商社・カメイの創業者邸宅である、和洋併置式住宅『旧亀井邸』の保存・再生・活用を手がけています。また、旧法連寺向拝を地元の老舗酒蔵『佐浦』さんの新事務所の玄関に移築するなど、街づくりの一環としての保存・活用活動も行なっています。

他にも、昭和30年代まで地元の一大産業であった塩竈石で建築された岩蔵や名石を調査し、新たな観光資源として生かしていく方策を検討するなどの活動も実施しています」

深くて広い塩竈の歴史。新たな発見があるから楽しい。

NPOみなとしほがま保存と活用、そしてその次に必要となるのが、市民やビジターに対する案内活動。NPOみなとしほがまでは、ボランティアガイドという形で取り組んでいる。「ボランティアの養成講座を実施し、修了生を中心にしたボランティアガイドの会を立ち上げました。鹽竈神社を中心に、いつも土日の10~12時の間で、希望者にガイドを行なっています。

さらに、このNPOには「みなとカルタ部会」「津太夫・佐平顕彰部会」「京都との縁部会」などがありそれぞれが自主的に活動している。中でも、江戸時代後期に日本人初の世界一周を果たした塩竈の水夫の功績の検証をする会は、今積極的に活動している部会です。」

それぞれの部会の活動は、亀井邸を使用したり、イオンの中にあるマリンプラザなど市内のさまざまな場所で行なっている。「古文書の会の会合は毎週水曜日の夜に定期的に開催しています。斎藤先生には適宜に監修していただいているのでとても心強いんです。NPOみなとしほがまのほとんどの活動がこの古文書の会を中心に広がっているので、もっともっと盛り上げていきたいですね」

Text:落合次郎 Photo:大江玲司 取材日:2012年3月21日

プロフィール

NPOみなとしほがま
  • 特定非営利活動法人 NPOみなとしほがま
  • 住所:塩竈市港町1-4-1
  • 電話:080-1833-3710
  • メール:minato-s@castle.ocn.ne.jp
  • ブログ:http://blog.canpan.info/minatoshiogama/
  • NPOみなとしほがま「ボランティアガイドの会」。
    (毎週土・日10:00~12:00)
  • ※基本コース
     A:志波彦神社・鹽竈神社神社ご案内(30分~120分)
     B:市内中心部町歩きご案内(30分~120分)塩竈市内中心部
     本塩釜駅~御釜神社~裏坂界隈 ~しるべの石~西町~表坂下のモニュメント等
     (AとBの組合せも可能)
     C:その他コース
  • ※特別コース
     A:浦戸諸島「桂島・野々島・寒風島」散策ご案内(6時間から8時間)
     ※対応可能人数:概ね30名~40名様まで
     ※料金:無料(但し、資料代としてお一人様200円)
     ※各コースの詳細については、連絡いただいた時に説明
  • ※連絡先
     〒985-0003
     住所:宮城県塩竈市北浜一丁目1番1号 (有)高橋商事内  担当 高橋
     電話:022-361-0685 / FAX 022-361-0686
     メール:kosabu@mist.ocn.ne.jp