あおぞらそらた

2019年4月に自身5作目となるシングル「友人代表」をリリースした、塩竈出身・在住のシンガーソングライター、あおぞらそらたさん。2014年以降、塩竈の街を音楽で盛り上げるプロジェクトを主宰している。

避難所になっていた母校で仲間と演奏

あおぞらそらた中学・高校の吹奏楽部で打楽器を経験し、大学時代は仲間とロックバンドを組んでドラムを叩いた。「カッコいい」音楽を目指して活動していたあおぞらさんだったが、2011年、ひとつの転機が訪れた。

東日本大震災が発生して間もない3月中旬。塩竈市内で、中学時代の同級生で三味線奏者の髙橋勇弥さんに再会した。2人の母校である塩竈二中が避難所になっていたことから、「避難所で何か力になれないか」という話に。同じく中学の同級生で、当時あおぞらさんのバンド仲間でもあった三浦満里奈さんも誘い、被災者が生活する体育館で演奏を披露した

「避難所でドラムは叩けないので、未経験だったアコースティックギターを練習して行きました。結局ほとんど弾けなくて、歌だけになってしまいましたけど…。避難している方の気が少しでも紛れれば、と思って行ったのですが、拍手してくれる皆さんのあたたかさに触れて、逆に元気づけられました」と、あおぞらさんは振り返る。

「街角に音楽を」と、活動を開始

あおぞらそらた避難所での演奏がきっかけとなり、同年夏ごろから3人は一緒に音楽活動をするようになった。髙橋さんや三浦さんとの交流を通じ、塩竈で活動する意味を強く意識するようになったあおぞらさんは、「塩竈の街角から音楽プロジェクト」を立ち上げ、2014年の8月からJR本塩釜駅前でギター弾き語りスタイルの路上ライブをはじめた。あおぞらさんはプロジェクトを立ち上げた趣旨をこう話す。

街角に音楽が流れて、そこに集まる人たちの笑顔があふれたら、より素敵な街になると思ったんです。いつも誰かが路上で歌っているような街の姿が理想だな、って

その後あおぞらさんは、駅前の路上や市内のショッピングセンターなどで定期的にライブを開催した。
「当時の路上ライブには、あたたかい思い出が多いです。中学生が集まって聞いてくれたり、『歌に励まされた』と涙を流す方がいたり…。路上は、私の音楽活動の原点ですね」

塩竈の新たなイベント「ブルーホール」に出演

あおぞらそらた2014年から「街角に音楽を」の思いを胸にライブ活動を続けていたあおぞらさんだが、路上使用の許可がおりなくなるなどいくつかの要因が重なり、2016年以降、「塩竈の街角から音楽プロジェクト」のライブ活動は少なくなった。そして2018年、自身の作曲活動に力を注いでいたあおぞらさんに、髙橋さんが「ブルーホールコンサート(※)」への出演を持ちかけた

「塩竈の人たちで塩竈の人に向けたコンサートをつくりあげる、というコンセプトに共感して」参加を決めたあおぞらさん。当日のステージでは、自身のプロジェクトに込めた思いも客席に語りかけた。

2019年、「ブルーホールコンサート」は規模・内容を拡大し、「ブルーホールフェスティバル」として7月に開催予定だ。今回も出演を予定しているあおぞらさんはこう話す。

今は、聞いてくれる人に楽しんでもらえたら、というのが一番の願い。ただ、これを機に、『塩竈の街角から音楽プロジェクト』としてもあらためて何か仕掛けていきたいと思っています」

※三味線奏者の髙橋勇弥さんが発案し、2018年8月12日にふれあいエスプ塩竈で開催されたコンサート。髙橋勇弥さんの記事(http://kurashio.jp/fukkou/love-for-shiogama/yuya-takahashi)参照。

text:加藤貴伸 photo:加藤貴伸 取材日:2019年5月27日

プロフィール

あおぞらそらた
  • あおぞらそらた(シンガーソングライター)
  • 1989年塩竈市生まれ。ピアノ、打楽器の経験を経て、2014年からアコースティックギター弾き語りによる作曲・演奏活動を続けている。初作品は2015年4月にリリースした『遠い日に置いてきた空』(4曲入り)。2019年4月リリースの『友人代表』は5作目。2016〜2018年には、東北学院大学夏のオープンキャンパスCMで楽曲が起用された。2014年から「塩竈の街角から音楽プロジェクト」代表。
  • ホームページ:https://www.aozorasorata.com